kyoukokukenbunshi’s diary

狂国見聞史 生きづらい世の中に対して感じたことを書きます

朝鮮学校へのインタビュー 続き

朝鮮学校へのインタビュー書き起こしの続きです。神奈川朝鮮学校の生徒さんたちにもインタビューさせていただきました。皆さん、現代っ子!フレッシュで礼儀正しい彼等とインタビューだけでなく色々な話をしました。



生徒さん達へのインタビュー

インタビュー相手 神奈川朝鮮中高級学校の高校生4人(女性3人、男性1人。学生A,B,C,Dと表記)

インタビュアー 河中葉


Q.朝鮮半島に統一と平和の兆しが見え始めて、学校の生徒さん達に何か変化はあったでしょうか?変化があった場合は、具体的にどういった変化があったのかを教えてください。


(最初はみんな無言で、顔を見合わせている)

―よくわからなかったら、わからないで大丈夫です。

学生A: 単純に変わった事と言うよりは…首脳会談があった時の話ですよね?その時は普通に、歴史を学んでいる身なので、嬉しいと言う気持ちもあったんですけれど、「やっとここまで来れた」という感情がすごく大きかったです。驚きというのもあったと思うんですけれど、さっきも言った通り、歴史を学んでいますから色んな段階を踏んでここまで来たのをわかっています。本当に心の底から嬉しいというのもありますが、やっとここまで来れたという思いで一杯で。率直にそんな感じです。

―他には何か、友達と話していて変わったと思うことはありますか?

学生B: 祖国訪問の時とか、日本から中国を経由して行くというのが普通なんですけれども、もし朝鮮半島が統一したら、そのルートを使わずに韓国から入って平壌まで行けるんじゃないかという話を授業中に先生としたり、友達と話すような事があります。

―そうですね、今はダイレクトに行けないですものね。

学生C: あとなんか、北朝鮮の方は社会主義で、韓国の方は資本主義なので、統一したらどっちになるんだろう、どっちに合わせるんだろうって、どういう制度を使うんだろうっていう事も話した事があります。

―そうですね、それは気になるところですよね。
―(男性の学生Dの方を向いて)何かありますか?

学生D: 僕達の中に特段何か変わったって事はないんですけれども…テレビで、この間まで北朝鮮北朝鮮って言っていたんですけれども、そういう報道が目に見えるように無くなっちゃったので、学校の中でも僕達が統一に向かって歩み始めているっていうのを、空気感というか、雰囲気的に感じます。

―そうですね、目に見えて報道が減ったりとか、すごく単純ですよね、日本のメディア。


Q. 一般の日本人に、もっと朝鮮の事を理解してもらいたい事はありますか?具体的にどのような事が、互いに理解を深めていけると思われますか?


学生A: どうやってお互いの事を、理解を深められるかって訊かれると、単純に話し合うというより…そうですね、触れてみて接してみたら、先入観や、嫌な腫れ物に触るような感じが変化するのかなって、そういう感覚がきっとなくなるんじゃないかなっていう思いがあります。私達は色んな学校、和光高校とかと交流させていただいたりしているんですけれど、そういう人達と個々に話をして、最後に「どうだった?」と訊くと、「いやなんか、普通の高校生だよね」って答えてくれます。分かり合えるっていうのは特別に何かを施すとか、与える事ではないと思います。やっぱり普通に人間対人間として話し合えばきっとわかってくれるだろうし…普通に接すれば理解し合えるんじゃないかなと思いますね。

―他に何かありますか?こういうところが客観性あるといいなって思うは日本で生まれているんで、朝鮮の事を全部知っている朝鮮人という訳でもないんです。だからと言って完全な日本人でもないので、その中間にいるような感じで。ただ、民族は朝鮮だけど、朝鮮人って決めつけられても、自分達は日本人の要素もあるし、朝鮮の要素も勿論あって…そこが複雑なんです。朝鮮ということで決めつけられるのは違和感があるので、私は自分のルーツをちゃんと知って貰って、1人の人間だから、あんまり区別しないでと思います。

―ありのままの自分を受け入れて欲しいという事ですね。


Q.ニュースを見る時など、どこのメディアを見て情報を得るのかを教えて頂けますか?日本の大手のメディアの報道する内容は、信用できると思われますか?


学生A: 個人的にはテレビです。

学生B、C: LINEニュースとか。

―LINEニュース、皆さん現代っ子ですね。

(一同笑う)

学生C: 学校で、朝鮮の方の新聞があるので、それを読んだりとかしています。


Q. この学校は、この街でどんな役割を果たしていると思われますか?この土地で学校を運営するに当たって、地元の人達と交流する際にどんな事をされているのかを教えてください。

― 大体みんなこの辺から来ている感じなんですか?

学生A、B、C、D: いいえ、結構遠いです。

― じゃあ、電車に乗って来たりとかしているんですか?

学生A: 電車に乗るのは普通です。

(一同笑う)

―私、田舎に住んでいるので、歩いて通える範囲のところにしか行けない事もあるんですよ。私立に行ってる人とかは電車に乗って通学とかもしていますけれど、何しろ駅までが遠かったりするので。結構みんな、電車に乗ってあちこちから集まってくるんですね。

学生A: そうですね。

―じゃあ、地元の人達と交流をするっていうのもあんまりないんですか?

学生D: イベントをやる時とかに、「こういう事をやるので」ってビラを配りに行ったり、それぐらいの関わりですかね。

学生A: この学校にある長い階段わかりますか?そこを定期的に掃除して、綺麗にしようっていう取り組みがあって。そういうのをやってます。


Q.政治的な意見の相違や、右翼によって吹聴される在日の人達への偏見などを乗り越えて行くためにも、一般市民同士の交流が必要かと思いますが、これからどういう点に注意してそれらを進めていきたいと思われますか?


(答えにくいのか、一同無言)

―じゃあ、質問を変えてみますね。デリケートな話題かもしれないんですけど、右翼の人達に凄くひどい事を言われたりとか、中には暴力を振るわれたりする人もいるって聞いたことがあります。そういう人がある一定数日本にいますよね。普通の一般の人ですら右傾化していて。例えばインターネットで「犯罪」というキーワードを検索すると、「在日がやった」などとわざと目につくように検索結果が作られていたり、そういう社会になってきていると私は思うんです。日本の社会が右傾化してきている事に対して自分達が何かできる事があるかと思われますか?

学生A: 私達も大事にしているんですけれど、思想というか自分達の考えというのが一人一人に無かったりすると、そうやって間違った情報に流されてしまうと思います。間違った情報が検索結果にあるとして、それを見たときに自分にしっかりした考えが無かったらそういう情報を鵜呑みにしてしまうと思います。朝鮮学校は思想とか考えとかを重要視していますので、人と交流する時にどういう事に注意するかというと、相手が自分の考えをしっかり持ってくれるような接し方をするようにしています。お互いの考えを深めて尊重し合えていけるような交流をしていけたらなって思います。考えがあれば、間違った情報に流されかかってもよく話し合う事で解決できるかなと思います。

Q.日本にいて好きなお店とか好きなもの、ありますか?カラオケか好きとかプリクラ撮るのが好きとか…

学生C: なんでも好きです。

学生A、B: 普通の高校生と同じです。

(一同笑う)


―これでインタビューは終わります。ありがとうございました。