kyoukokukenbunshi’s diary

狂国見聞史 生きづらい世の中に対して感じたことを書きます

壊れた社会における光

昨年あたりから、街中で脚を引きずって歩いている人や、車いすで通勤している人をよく見かけるようになった。以前はあまり見ることがなかった光景だ。 新型コロナワクチンの接種が推奨されてから、私の街には葬儀屋が新しくでき、膝や腰の痛みに効くというサ…

他者の痛み

ウクライナ戦争の悲惨な状況を知ると、暗澹たる気持ちになるが、日本のリベラル層の中にはウクライナを憎む人がある一定数いるらしい。 ウクライナに行ってマイダン革命の様子を観てきた私としては、日本人を観るだけでニコニコしながら親切にしてくれたウク…

人権と社会構造

ショパンコンクールの話題が出てから、母がピアニストの牛田智大さんの演奏に惚れ込み、彼の演奏会に行きたがるので、一緒に牛田智大さんのピアノコンサートに行くようになった。 牛田さんの演奏と、聡明な思想は、彼がとてもまだ22歳とは思えないような早熟…

愛と美の機械化

人にとって自然な環境とは何だろうか。砂抜きをするアサリを人工的に作った塩水に入れると、管を伸ばして必死に生きているが、彼らはしばらく経つと鍋に入れられてお吸い物にされてしまう。 人間はアサリを食べるが、アサリと同じ運命を辿っていると思う。 …

英雄の条件

人間の本性は闇に近いものがあるのだと思うが、私たちは社会で生きていくために善良な面を鍛えて、それを表に出す努力をしている。 真実とは大衆の単位で考えると権力者にとって都合が悪いものかもしれない。だが、個人が見聞きした真実は、周りの人々にとっ…

孤独と愛の間に

一人でも自分が嫌だと思う事は反対できる人間を育てる事が、ドイツの教育の目指すところだと聞いた事がある。 実際にはドイツがどうなっているかわからないが、世界中で合理性を目指す「技術」と、それに対する「盲信」があり、人々は人間性を維持するために…

障がい者の性

最寄駅から家に帰るまでには、もう暗くなっていたので、久しぶりにバスに乗る事にした。田舎なのでバスの本数もあまり多くないが、ちょうど改札から出てきたら私の家の方向に行くバスが来ていたのだ。 私がバスに乗り込もうとした時、バスの運転手の男性が休…

捨身の生き方、悲しみを知る価値

産まれてきたくもないのに産まれてきて、友達にもなりたくない人たちを友達と呼んで、辛くても楽しいふりをしなくてはならない幼児期はあまりいい思い出がない。それでも、孤独に虫を観察する私と遊びたがってくれる良い友達はいた。ある意味で子供達は個性…

不自由を望む願望の作り方

佳子さん 「マスクというのは自分のために使うものではなくて、相手にたいする思いやりですよ」 純子さん 「本当に申し訳ない話ですが、私をあなたの精神病に巻き込まないで」 ____ 娘 「お父さん。なんで人々が自分の自由を「安全のため」放棄するの?」 お…

815医療人宣言

韓国の医療者達が2021年8月15日に「815医療人宣言」なるものを発表したらしいです。(金サンス氏が代表) 日本語訳とURLをコピーして載せておきます。 下記コピー↓(日本語の表現が多少読みづらいかもしれませんが、よく訳されていると思います。) ............…

懐かしむ事

私が幼少期を過ごした地域には、その時代は「なんちゃって西洋」の雰囲気が漂う喫茶店があった。今はもうない喫茶店だ。 バブルの名残を感じさせる平成初期には、デパートも地方にあったし、300円のくじを引くだけでカセットテープが中に仕込まれた、しゃべ…

夏空

だんだん夏の空になってきて、ふわふわした夏の雲を観るのは毎回楽しいが、雷雨が増えてきたのが心配の種である。 雷も小さい頃は面白がっていたが、最近は苦手になった。 雷が近くで鳴ると、右往左往してカーテンを閉めて、耳栓までして怖がっている自分が…

訓示と悩み

訓示を人に教える人ほど悩みを抱えて、悩みに対する耐性がないかもしれないと最近思うようになった。 それが悪いと思う訳ではない。私自身、そういう所があるかもしれない。 だが、私たちは訓示という建前上の教えを必死に学ぼうとするが、ありのままの自分…

最後の時と瞬間に生きる決意

1日の中でも感情の起伏が激しい時があり、落ち込んでいるかと思うとお茶を飲んではケラケラ笑っていたり、自分でも「さっきまで泣いていたカラスがもう笑っている」という言葉を実感する。けれども、そうしていると一瞬のその時を真剣に生きている意識もある…

不自由の死と自由の死

コロナ禍を機に、急速にタブーが増えてきている気がするのは、私だけだろうか。 以前は原発事故への不安を口にする事がタブーであったが、今はワクチンに対する不安を口にするのがタブーである。 昔、東京に住んでいた時に通っていたダンススタジオのギャラ…

人間関係の不思議

沢山の友達がいて、いつもチャットでワイワイ話していたり、連れだって一緒に飲み物を飲んでいる人を観ると、身近に友達が殆どいない私は、自分とは遠い世界に生きている人達のように見える。 たまに知り合った人達とそうやって遊んでみても、気を遣って疲れ…

不公平感と羨望

テレビを観て、華やかな服を着ている綺麗な芸能人を観て、彼らがブランド店でショッピングをしても、高いレストランで食事をしても、「やはり成功者はすごい」と言うが、生活保護を受ける人は「怠け者のくせに税金で寄生虫のように生きやがって」と批判する…

母性神話と人新世

小学校6年生の時に、学校で理不尽な事があった。次の年に小学校に進学する新入生達を、小学校6年生の女児だけで面倒を見て、新入生達の健康診断を学校で実施するという。同級生の男児達には、宿題を出すが、男児であるという理由で先に下校して良いというも…

天気

気候変動が問題視されるようになってきたが、実際に豪雨災害が毎年増え、一日のなかで天気はころころ変わる。 さっきまでかんかん照りの夏のような天気だったと思えば、あっという間に曇って雨が降る。 洗濯物を干したまま外出するのが怖いのだが、人間様の…

犬好きの私は、街中で犬を見かけると目で追っているが、犬の方も私の視線に気付くと、猛烈な勢いで飼い主さんを引っ張って、こちらへ突進してくる子がいる。 「うわあ、可愛い」とつい言ってしまうが、引っ張られた飼い主さんの方は迷惑そうにしている事もあ…

だんご

駅まで母と買い物に行った。 最近、田舎の駅でも土産屋が充実してきて、その土産屋に餅菓子や巻き寿司でちょっと有名な店のだんごや大福餅が置かれている。 そこのだんごが結構美味しいのだが、ある時間になると100円値引きされる。 野菜などを下のスーパー…

対話と力関係

前に派遣の仕事である飲食店で働いたのだが、そこの会社の研修で、エンゲージメントという言葉を聴いた。コミュニケーションという言葉はよく使われるが、エンゲージメントはコミュニケーションよりも重要だ、と10時間以上ほとんど休みなしに働かされている…

生きる苦しさ、不器用な愛おしさ

黒澤明の映画「生きる」の感想 (ネタバレ注意) 感じるとはどういう事なのか。 黒澤明の映画「生きる」を観た。ずっと観たい、観たいと思っていたのに、なかなか観る意欲が起きなくて、今になってしまったのだが、本当に観て良かったと純粋に思える映画だった…

事故に対する心理

福島第一原子力発電所の事故によって大量の汚染水が溜まっているが、それを日本政府は海洋放出すると決めた。 福島の漁師の方が怒っている映像がニュースで流れていた。風評被害の抑制に努めると政治家は言うが、漁師の人にとっても魚を食べる私たちにとって…

孤高の惨めさ

駅前にある100円ショップで落書き帳を買った。厚紙のスケッチブックは嵩張るし、高いので、80枚紙が入っている子供用の落書き帳はコストパフォーマンスが良いと思ったのだ。 見ると、私が幼稚園児や小学生だった時に流行っていたキャラクターのグッズも100円…

人と人との関わりの神秘

昔から、人の目を異様に気にする事があるかと思うと、突然周りから何を思われようと奇異な行動をしてしまう事の繰り返しをしている。 人の活動は他人から観たら、気になるものなのだろうが、地元で顔を知られると生活するのが面倒なので、近所の人との交流や…

期待と無心

近くの本屋に行った時に、幼稚園児らしい男の子が、お母さんにそろばんを使った計算ドリルの本が欲しいとねだっていた。お金に余裕がないのか、今できる事以外はさせる必要がないと思ったのか、そのお母さんは「こんなもの、わからないでしょ?小学生になら…

苦しみは新鮮さを失わない

何が私の本当の性格なのかよくわからない。最近、色々動けるようにはなったが、朝に鬱状態になる事が多く、よく落ち込んでいる。ポジティブさもネガティブさもどちらも本当の性格なのだろうが。 明るい人になったと人から言われる事もあるが、一日の大半はネ…

挫折は悪い事なのか

コロナ禍の不況によって、職を失ったり、学校に行けなくなったりして苦しむ人が増えている。 挫折とは苦しい事なのだが、挫折を経験しない人生が本当に意味があるものなのかについてよく考える。 つい最近まで、あまり文章も書けず、本も読めず、映画も観る…

人件費

花水木が咲く中、駅近くの薬局まで、処方された薬を買いに行った。 暖かい日差しとは裏腹に風が冷たい中、てくてくと歩いて薬局まで行くと、中には会計をしている年配の女性と、薬剤師の女性数人がいた。 レジの前で、年配のお客さんの女性が金額に驚いて怒…