kyoukokukenbunshi’s diary

狂国見聞史 生きづらい世の中に対して感じたことを書きます

趣味の喧嘩

昨日、精神科の主治医に、両親が派手に夫婦喧嘩をしたという話をしたところ、

「でも、お父さん、これから仕事辞める人でしょう?辞めた後どうするの?それが一番重要な問題だよ」

と言うので、

「うーん、こちらとしては絵を描くなり何なり、趣味でも見つけて欲しいんですけれどね」

と返したら、

「このままいくと、老後の趣味が鬱と喧嘩になっちゃうよね」

と言われた。

父の鬱病は医師から観てももう治っているらしいのだが、父は事ある毎に「鬱が酷くなって原稿が書けない。俺は早く死にたい。」と言うので、母はその度に参っている。

何年たっても同じ事の繰り返しなので、母もウンザリしているみたい。

しかし、老後の父の趣味が鬱と喧嘩になってしまったら、こっちも大変だなぁと思うので、さっきは買っておいたマンゴーを食べさせて父の機嫌をとってみた。

母は父と顔を合わせるのも嫌なのか、東京に行ってしまったけれど、いざ私が父と対面して一日を過ごすのも、結構しんどい。

男の人に特有の甘えと言うか、精神的にのしかかってくるような感じがする。

しかし昨日、人と会って喫茶店に入った時も、隣の席に座っていた初老の夫婦が、険悪なモードになっていた。

奥さんが旦那さんに対して腹を据え兼ねている事があるのか、優雅な雰囲気のカフェの中で一触即発の状況だった。

あの時、あの夫婦の間に割って入って、「ウチの両親も喧嘩しているんですけど、何が原因で喧嘩されているんですか?」とか、聴いてみたかった。

長年連れ添った夫婦が繰り広げるバトルを見ていると、医師の言うように喧嘩が趣味になっているのだろうかと思う。

仲睦まじくずっと仲良しオシドリ夫婦というのは、稀な例のように思う。

昔、美術モデルをしていた時に、家庭に居場所がなさそうなおじさんやお爺さんが絵を描きに来ていたが、喧嘩も通り越して夫婦関係が希薄になってしまった例もあるのだろうか。

医者は喧嘩するだけ仲が良いんだねー、とか言っていたけれど、母に経済力があったらとっくの昔に離婚されていたであろう。

両親が派手に夫婦喧嘩している最中、夕食の支度をしていたのに、母が「もう、出て行ってやる!」と叫んでいたので、何人分の食事を用意したらいいんだろうと黙って考えていた。

結局行き場のない母が恨めしそうに、「家出する先もないのよね」と言った。

ネットカフェに行けば?と言ってみたが、60代の母がネットカフェで一人家出をしている姿も侘しい。

なので、しばらく父を調教して、母を遊ばせておくしか解決策はなさそうである。